「番外編 28」 夕
久しぶりの番外編です。
夕焼けの綺麗な季節になりましたので、今回は「夕」のつく言葉です。
以前に、「朝」「夜」は出ましたが、「夕」はまだでした。
夕焼け
太陽が沈む頃、西の空が赤く見えること。
日中よりも太陽光線が大気中を通過する距離が長く、青色光は散乱され、波長の長い赤色光だけが地上に到達するために起こる。
夏の季語。
朝観音に夕薬師(あさかんのんにゆうやくし)
江戸時代、観音の縁日の一八日には朝、薬師の縁日の八日には夕方参詣する風習。
朝題目に夕念仏(ふさだいもくにゆうねんぶつ)
朝に法華懺法を行い、夕べに阿弥陀経を誦すること。
転じて、定見のないことのたとえ。
朝焼けは雨、夕焼けは晴れ
朝焼けの時はその日は雨が降り、夕焼けの時は翌日は晴れる、という俗諺(ぞくげん)。
一朝一夕
ひと朝とひと晩。わずかな時日のたとえ。
「一朝一夕には完成しない」
暁夕(ぎょうせき)
朝と夕方、朝晩、朝夕。
月夕(げっせき)
月の明るい夜。
特に、陰暦8月15日の夜。
三夕の和歌(さんせきのわか)
新古今和歌集の中の、「秋の夕暮」という結びの優れた三首の和歌。
定家の
「見渡せば花も紅葉もなかりけり浦のとまやの秋の夕暮」
寂蓮の
「さびしさはその色としもなかりけり槙立つ山の秋の夕暮」
西行の
「心なき身にもあはれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮」
の三首。
三夕。
七夕
五節句の一。
7月7日に行う牽牛星と織女星を祭る行事。
庭に竹を立て、五色の短冊に歌や字を書いて枝葉に飾り、裁縫や字の上達などを祈る。
奈良時代に中国から乞巧奠(きっこうでん)の習俗が伝来し、古来の「たなばたつめ」の伝説と結びついて宮中で行われたのに始まる。
近世には民間にも普及。
また、盆の習俗との関連も深い。
七夕祭り、星祭、しちせき。
秋の季語。
生夕暮れ
そろそろ夕暮れになる頃。たそがれ。
法論味噌売りの夕立ち(ほろみそうりのゆうだち)
夕立にあって売り物の法論味噌がすっかりだめになるように、物を損なうのを恐れるたとえ。
夕化粧
オシロイバナの異名。
夕さり(ゆうさり)
夕方になること。夕方。暮れがた。
夕星(ゆうずつ)
夕方、西の空にきわだって見える星、すなわち金星のこと。
宵の星、ゆうつず。
夕虹百日の旱(ゆうにじひゃくにちのひでり)
夕虹は晴天の続く前兆である。
夕紅葉
夕日に映える紅葉。
秋の季語。
夕陰草(ゆうかげぐさ)
夕方の薄明かりの中にある草。
朝顔・むくげなどの異名とする説もある。
夕轟き(ゆうとどろき)
恋情などで、夕方になると胸がときめくこと。
「番外編 10 夜」
http://kumi-kanjijyukugo.cocolog-nifty.com/jyukugo/2006/09/post_7080.html
「番外編 11 朝」
http://kumi-kanjijyukugo.cocolog-nifty.com/jyukugo/2006/09/post_8a53.html
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